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セルロースナノファイバーとは?その弱点は!?

      2016/04/24

セルロースナノファイバー。ちょっと聞きなれない言葉かもしれないが、これからは、この言葉を知っておいて損はない。
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出典:日経テクノロジー

セルロースナノファイバー(CNF)とは?

セルロース(cellulose)とは、植物細胞の細胞壁および植物繊維の主成分(炭水化物(多糖類))で、天然の植物質の1/3をしめている。いわば、地球上で最も多く存在する炭水化物である。
次に、ナノ(Nano)ですが、10億分の1を表す単位をいう。また、ナノテクノロジーという言葉もあるが、これは、原子や分子の配列をナノメートル(1ミリの100万分の1)スケールで操作・制御することで、これまで解明されてきたものと異なる構造、性質の物質を作り出す技術をいい、近年飛躍的な進歩を遂げる技術の一つだ。そして、ファイバー(Fiber)は、文字通り繊維を表す。この言葉を総合すると、次のようになる。

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15ナノメートル程度まで細くした木(植物)のセルロース繊維のことを一般的に、セルロースナノファイバーと呼んでいる。
なんだ、単に細くした繊維のことか。という声が聞こえてきそうだが、この技術は日本を代表する技術で、密度は鉄鋼の1/5しかないが、その強度は、鉄鋼の5倍以上というから驚きだ。単純に同じ重さの繊維を作るとすると、鉄鋼の25倍の強度を持つことになる。軽くて強いまさに”夢の繊維”といえよう。しかも、熱による膨張、収縮が少なく、ガラスの約1/50と小さくほとんど変化しないといってもいい。
これをこれまでの樹脂に混ぜることで、軽量・高強度で熱による寸法変化の小さな複合材料(CNF強化樹脂)を実現できると期待されている。
また、セルロースは透明であることから、セルロースナノファイバーから軽くて丈夫で透明なプラスチックのような紙を作ることもできる。将来的には、樹脂や金属に変わる材料として、車や飛行機の胴体なのでの応用も期待できる。

何に使うのか?

この技術の応用分野は、実に広い。またすでに、われわれの身近なところにもその技術が応用されている。例えば、セルロースナノファイバー(CNF)を使って書き味の良い水性ボールペンがすでに発売されている。
とにかく細い繊維なので、その繊維どおしの空間が細かく無数にあることから、消臭効果もある。実際にCNFを使った紙おむつも発売されているほどだ。

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驚きの使用領域!

しかし、もっと驚くべきことに、このCNFが化粧品の形態を大きく変えようとしている。
そこには、CNFを水に溶かした時の特徴にある。
 ・粘性がとても強い
 ・水中で他の成分と絡み合い常に均一で安定している
この2つが化粧品にはとても大切な性質だ。

粘性が強い

CNFの水溶液は粘性が強いだけではなく、圧力を加えたり、振ったりするとサラサラになる。 このことを応用すると保湿成分を含んだ化粧水などでは、簡単にスプレーし、お肌にしっかりとなじむ。このくだりだけでも、女性が飛びつきそうな性質だ。

水中で他の成分と絡み合い常に均一で安定

これも世の女性にとって、大切なファンデーションののびに関係する。水中の成分と絡み合い均一で安定することで、ファンデーションのダマにならない。 まさに、理想的なリキッドファンデーションや、日焼け止めクリームにもその技術が応用できる。

CNFの弱点は?

いいことづくめのセルロースナノファイバーだが、唯一といって良い弱点がある。
それは、まだ価格が高いことだ。しかし、すでに大手製紙メーカーや原料メーカーは量産体制に入りこの技術革新を受け止める準備を整えている。

◆まとめ◆

今、国を挙げて研究を進めているこのセルロースナノファイバー技術。小さな研究だが、素材の世界を大きく変えることとなりそうだ。
2016年はその商品化が急激に進むと思われる。 2016年は、セルロースナノファイバー元年となるのか。

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